ダルモア18年【2023年度 保存版 まとめ】価格や評価の最新情報 終売の噂が絶えない謎と真相

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ダルモア18年の価格や基本情報をイッキ読みして、なるべく安い価格で購入できる方法を探していませんか。本記事では、ウイスキーが初めてという方でも理解できるようなダルモア18年情報をまとめています。歴史あるダルモア蒸留所の中でも、ダルモア18年は高級ラインナップです。記事には最安値の購入リンクもありますが、ぜひ最後まで読んでいただき、きちんと納得した上、ご自身の購入やプレゼントの参考にしてください。※価格のみ調べたい人は、本文のコチラへどうぞ。

著者(ウイスキーかつはら)は、酒類販売免許はもちろん、対面販売や会員制のウイスキーショップなど6サイトを運用経験があります。4ヶ月でウイスキーを2,000本以上販売した実績もあります。エンタメ系コンテンツ運用歴30年とMBAで学んだマーケティングの知識を基に、常にウイスキーの最新情報をお届けしています。また、ダルモア18年が高価な理由や謎についても解明していきたいと思います。購入前の予備知識をグッと上げることに、ぜひお役立てください。

ダルモア18年の基本情報

ダルモア18年 2023年4月撮影

転載OKです、被リンク(https://whisky365.net/wp1/dalmore-18-years-old-price-and-review/の明記)は必須でお願いします。※各画像は自動巡回監視させています。

ダルモア18年のラベル表記

日本語名称ダルモア 18年
英語名称Dalmore 18 Years Old 700ml / The Dalmore Aged 18 Years
品目ハイランド シングルモルト、スコッチウイスキー
内容量700ml
アルコール度数43%
原材料モルト
原産国イギリス
商品コード5013967005891
ダルモア 18年のラベル表記例

あくまでも主なラベル表記の例であって、輸入業者によって異なります。必ずしもラベル表記が正しくない理由や背景については別の章でも解説しますが、一般的に流通しているラベルは基本情報として抑えておきましょう。

ダルモア18年の価格

  • 定価:なし
  • 実売価格:31,650-32,580円(2023年2月調査)
  • サイズ(外箱):高さ 26.0cm ✕ 横 11.5cm ✕ 奥 9.0cm
  • 配送料:740円-2,050円(税込)
  • 終売:噂あり

ダルモア18年の定価について

2012年 消費税5%の時代、株式会社明治屋(本社:東京都中央区京橋)が、希望小売価格18,900円(税込)の公表をしています。後にコルドンヴェール社など複数社が輸入しており、19,800円 (税込)など、各社独自の価格帯を付けており、主にイオン系にて販売されていました。よく知らない人が当初の価格と比較して、「プレ値だ。プレ値だ。」と言っているのを見聞きしますが、10年以上経った現在、このルート以外の定価は崩壊しており、仕入れ値や為替によって変動している。というのが現状です。世界的にも人気があるダルモアは、特にアジア圏での人気はかなり高い方だと言えます。中国などでは高値で取引されるため価格は高騰しており、円安の影響もあって、日本で購入して海外へ流出するケースも少なくありません。人気で品薄、円安といった背景から実売価格は値上がり傾向が続いています。

ダルモア18年には終売の噂がある

ダルモア18年には終売の噂があります。一方、ダルモアの海外オフシャルページには、ラインナップとしてダルモア18年が含まれています。真偽はともかく、日本国内での新規流入は少なくなってきており、途絶え掛けているのは確かです。取り扱い店舗も少なくなっており値段も上昇しているので、狙っている方は早めに購入しておく方が安全です。

ダルモア18年の入手方法

  • 量販店のウイスキーコーナー:△
  • スーパーマーケット:✕
  • バーで飲む:△
  • ウイスキー専門店:○
  • コンビニ:✕
  • ネット通販サイト:◎

希少性が高く、入手困難のため、都内でも売られているのはあまり見かけません。

ダルモア18年の実売価格

2023年5月時点では、amazonが30,880円+送料770円(税込)、楽天が32,580円+送料込(税込)です。一方オフィシャルサイトでは、£315.00(¥49,770 £=158円換算)です。オフィシャルサイトでも価格はかなり高いと言えるので、日本で現地のオフィシャル価格より安く買えるのであれば、ダルモア18年は日本ではお買い得であるとも言えます。

ダルモア18年の配送料

サイズ60だと740-1,790円(税込)、サイズ80だと1,000-2,050円(税込)です。2023年5月時点の佐川急便運賃表より。ダルモア18年の外箱サイズは 高さが26.0cm、横が11.5cm、奥行が9.0cmで、合計サイズは46.5cmあります。収納できるダンボールであれば、サイズ60でも配送できますが、一般的にはウイスキーはサイズ80やワイン用のダンボールで送られることが多いです。

実店舗では送料が掛かりませんが、通販では配送料金が別途発生します。実店舗では税抜表記が多いですが、通販では税込表記が多いです。また、実店舗では移動時間と移動金額を購入者が負担しますが、通販では送料が料金に含まれています。「そんなこと分かっているよ。」と言われそうですが、敢えて言っているのは、ベテランの方でも消費税や送料、掛かった時間がすっぽり抜けてしまう人が実に多いということです。SNSなどでも19,800円でゲットしました!とか得意気に書いてあっても、実は往復2時間+ガソリン代1,000円+税込価格2,1780円掛かっていたということは、結構ありがちです。仕方ない事かもしれませんが、誰だって自分が下手な買い物をしたことは認めたくないので、あまり目を向けたがらないものです。とは言え、どちらで購入するかは人それぞれです。お金や時間を掛けてでも「実店舗で見つけて購入することが大好き」という人は、ぜひ探しに出掛けることをオススメします。私は趣味として、冬でも夏でも1-2時間掛けてジョギングで実店舗に出向き、飲みたいウイスキーがあったらそのまま購入して、レンタル自転車で家に戻ってくるということを好き好んでやっています。

ダルモア18年の味

メーカー記載情報

バーボン樽で14年間熟成させた後、オロロソ・シェリー樽で4年間熟成させています。香りはバニラ、ダークチョコ、オレンジ、シナモン、味はダーク チョコレート、砂糖漬けの柑橘類、濃厚なコーヒー、ナツメグです。アメリカン・ホワイト・オークのバーボン樽と高級シェリー酒で使われた樽によって熟成させています。

各テイスティング情報

  • いわゆる「通」の方のテイスティング情報のまとめ1です。

非常にフルーティーで飲みやすく、誰でもリッチな贅沢さを充分感じることができます。香りはバニラ、ダークチョコ、オレンジ、シナモン。飲み方としてはストレートがおすすめです。香りがメーカーの表記と全て一致しています。

  • いわゆる「通」の方のテイスティング情報のまとめ2です。

麦芽と微かに柑橘を感じさせるフルーティーさと程よいスパイシー感があります。加水すると甘みと樽香が広がります。リッチなアーモンドのコク、わずかな塩味を感じます。口当たりはなめらかで、余韻はドライでキレが良い。しっかりしたリッチな味わいをストレートで楽しもう。

  • 最後に私の感想です。

見た目のロゴや瓶のゴツさとは対照的に、とてもフルーティーで飲みやすいです。麦を熟成させるとフルーツのような香りになるんだな。ということをあらためて感じさせてくれます。ストレートがおすすめとされますが、ボディがしっかりしているので、ハイボールでも崩れることなく、充分なダルモア感が味わえます。よくストレートがおすすめと言われていますが、正直、充分に飲み慣れた中級者以上でない限り、ストレートは厳しいと思います。ストレートが苦手な人は、何も無理する必要はありません。ダルモア18年の真骨頂はフルーティな飲みやすさと複雑な香りです。水や炭酸で割ると香りが広がるので、むしろおすすめです。飲みやすさが更に飲みやすくなり、止まらない感じです。もちろんストレートでいける人はガンガンストレートで飲んで欲しいです。各自お好みで、水や炭酸水を加えるのもよいかと思いますが、初めてに近いなら、1:1のソーダ割りの上にさらに原酒を注ぐのがオススメです。

世界的に人気ですが、特にアジアで人気が高いのは、ダルモアの持つフルーティーなわかりやすさに加え、兼ね揃えた複雑なリッチ感、高級感あふれる外観から名を挙げてきたのだと思います。もちろん、エンペラドール社(フィリピン)によるプロモーションや流通の影響もありますが、人気を見通しての事だと思います。おすすめのおつまみとしてアジアに寄せた回答をするなら、生春巻きとフルーツ入りの酢豚の相性が良かったです。ボディがしっかりしているので、水餃子とハイボールでもイケます。また、試しにかなり薄いハイボールで飲んでみましたが、軽くはなっても、薄くなってまずくなったという印象は全くありませんでした。ある程度、値が張ることにさえ目を瞑れるなら、飲みやすさから、女性や初心者〜中級者にこそおすすめします。人を選ばないまとまりの良さと高級感溢れるゴージャスさからプレゼントにも最適です。記念日にもオススメですし、パートナーや仲間とストレートとハイボール、別々に飲んでも楽しめます。フルーティーですが、食後酒としても定評があります。甘すぎでも辛すぎでもないバランスに一理あるのだと思います。以前、普通の定食屋にボトルキープされているのを見かけたことがありますが、なかなか恰好いいと思いました。一日の最後の一杯、締めくくりとしてダルモア18年を持ってくるのはありかと思います。一方、デメリットですが、癖の強いウイスキーや、ピート感やスモーキーさなど、パンチの効いたウイスキーを求められる方には、物足りない部分があるかもしれません。まあ、ウイスキーを飲み慣れた人達は自分で買って、多かれ少なかれ失敗や成功を繰り返す楽しみを知っているので、心配することはありませんけどね。とにかく万人ウケするウイスキーです。

ダルモア18年の飲み方

  • ストレート:◎
  • ロック:○
  • 水割り:○
  • ハイボール:◎

ストレートが推奨される評価を良く見かけますが、飲みやすく万能なので、あまり拘らなくて良いかと思います。個人的なベストな飲み方は、チューリップ型グラスで 強炭酸1:1超濃厚ハイボール、プラス上から追いウイスキーです。飲みやすく、酔いやすいです。炭酸で香りがグラスに充満します。もちろんいける人はガンガンストレートでOKです。

ダルモア18年をギフトでオススメする理由

ダルモア18年 2023年
  • 年配者の場合:絶大なブランド力。歴史も古く、年配の方が若かった頃あこがれていたのに手が出せないまま、年を重ねてしまったケースがあります。年配の方にこそ、知名度やブランド力は効果を発揮します。
  • 取引先やクライアントの場合:下手にジャパニーズウイスキーで手を打つよりも、セレクト感が出せます。「お、ひと工夫してくれたな。」と、クライアントも大満足です。
  • 若手社員の場合:入社祝いなどで貰いたいです。プレゼントした側の格上さも滲み出せます。「頑張って出世して、お前もいい酒が飲めるようになれよ。」といったメッセージ感も醸成できます。
  • 女性・若者・初心者の場合:骨太でボディのある風味と外観に加え、フルーティーな飲みやすさは、ハイボールからストレートまで万人受けします。角ハイしか飲んだことない人には目から鱗で感謝されます。
  • キャバ嬢へやホストの場合:とにかく見た目がゴージャスで風格があり、高級感が演出できます。いい酒やれる酒の筆頭候補です。

冠婚葬祭、父の日、女性向けギフト、キャバ嬢へのプレゼント、ホストへのプレゼント、バレンタイン、クリスマス、父の日、引っ越し、お詫びなどにも適しています。風格があり、浮ついたところもないので、お詫びに持っていって失礼にあたるとは考えにくいです。

プレゼントをもらった後、必ず値段を調べる方がいます。

ダルモア18年は、総じてギフトに優れていますが、最大の利点は定価が崩壊しているため、相手に値段バレしにくいことです。他のウイスキーと比べて、値段が分かりにくく調べにくいのです。なるべくなら、お互いのためにも値段は曖昧にしておく方が望ましいですよね。

さらなる高級感を演出したい方

充分高価なダルモア18年ですが、さらに高価に見せるにはデコレーションがおすすめです。風格あるデザインと立体感のあるロゴ、落ち着いたデザイン。高価な雰囲気なら、思い切って装飾に一工夫することがオススメです。通常の量販サイトで赤や青の梱包だけでは品格が薄れてしまうので、必ず仕上がりが確認できる形で購入するか、もしくは自分で梱包すべきです。ラッピングで最後に一手間加えて贈ることで、相手に絶大な差別化を図れて、あなたならではの特別な日を演出することができます。

ダルモア蒸留所(The  Dalmore Distillery)について

2023年現在、敷地内を改装中のため見学できません。2024年に再開予定です。英国オフィシャルHPより。

ダルモアはパワフルな風味を持ちながら、加水すると「まろやかな桃の風味」と評価されています。ボトルに描かれている牡鹿はダルモア蒸留所のかつてのオーナーであったマッケンジー家の紋章です。ダルモアでは、樽の神聖さを大切にするという創業者の精神が、受け継がれており、厳選された世界最高級のワイナリーから調達された特別な樽で精密に仕上げられています。リッチでナッツのようなフレーバーに、特徴的なチョコレートやオレンジの風味で味わいを豊かにしています。

ダルモアの特徴

  • 所有:エンペラドール(フィリピン)
  • 原酒提供:ホワイトマッカイが代表的
  • ボトラーズ:あり
  • ダルモアの意味:「川辺の広大な草地」(ゲール語・ノース語)
  • 蒸留所の製造管理人(マスターディスティラー):リチャード・パターソン

ダルモアってどんなウイスキー?

伝統的な独自製法を180年以上も守り続けています。水は蒸留所の近くを流れるアルネス川を使用。蒸留工程では冷却装置で雑味や油分を含んだ蒸気を還流させ、釜に戻してまた蒸溜するという工程を繰り返し、不純物を取り除いています。雑味の少ないクリアな味わいと飲みやすさは、この工程ならではです。熟成工程にもこだわっておりシェリー樽を中心に使用していますが、その他にも様々なワイン樽を使用して、特有の風味をもたらせています。樽はシェリー酒の名門「ゴンザレス・ビアス社」から提供を受けています。熟成は潮風にさらして長期熟成させることで、フルーティな味わいになるような工夫がされています。

ダルモアの場所

ダルモア蒸留所は、スコットランドの北ハイランドにあります。アルネスインヴァネスから北へ32 km。グラスゴーやエジンバラなどの中心部からも比較的近く、日帰りで移動できます。北海に通ずるクロマティ湾の入り江であり、ブラックアイルを見渡せます。とのことですが、よくわかりませんよね。そもそも、アイルランドがどこなのかさえわからない人も多いかと思います。アイスランドと間違えないようにと、よく中学の地理の授業で言われたので、イギリスの上の方あたりと覚えている人も多いかと思います。取り敢えず視覚的に見ておきましょう。

ダルモア蒸溜所 · Dalmore, ダルモア Alness IV17 0UT イギリス
★★★★☆ · 蒸留所

要約:グレート・ブリテンおよび北アイルランド連合王国(つまりはイギリス)の一部である、スコットランドの北ハイランドにある蒸留所です。北ハイランドって、保養地なんですよね。つまり癒しの場所ということです。日本で例えるなら、中部地方のの軽井沢みたいな感じです。北ハイランドは昔からウイスキー作りが盛んなところで、有名どころではグレンモーレンジやクライヌリッシュやトマーティン、ウルフバーンあたりがあります。また、大麦の豊かな土壌で、周辺の山は鹿撃ちの名所で、ダルモアのロゴにも使われています。ダルモアはゲール語で「川辺の広大な草地」や「大きな牧草地」を意味します。ハイランドはほぼウイスキー用語なので、きちんと説明できる人は意外と少ないです。

結論、地図で軽く見ておく程度で充分かと思いますので、まずは視覚的に把握しておきましょう。

ダルモアの歴史

  • 1839年 起業家のアレクサンダー・マセソン(Alexander Matheson)が、アルネス町郊外にて創業。
  • 1867年 地元農家のマッケンジー兄弟が蒸溜所を売却で譲り受ける。経営は順調に進む。その頃、同時に彼らと親しかったジェームス・ホワイトとチャールズ・マッカイが設立したホワイト&マッカイ社のキーモルトとして使われるようにもなる。
  • 1914年 第一次大戦中、連合軍によって接収(国家に所有物を取り上げられること)され閉鎖。
  • 1917年 戦争の不況により、全ての在庫が抑えられ生産停止。工場は海軍本部のものとなり、深海鉱山の生産拠点や地雷の組立工場となる。
  • 1920年 マッケンジー家は1920年に蒸溜所を取り戻すが、当時施行されていたアメリカの禁酒法時代や第2次世界大戦の影響を受け、経営難に陥る。
  • 1920年は、鉱山の爆発事故による爆発と火災によって、蒸留所の多くが破壊されるのだが、その後のアンドリュー・マッケンジーと英国海軍との間の法廷闘争が半年以上続くことになる。
  • 1942年 第2次世界大戦中、3年間の休止。
  • 1945年に再稼働。1960年までは家族経営が続いていた。
  • 1960年 ホワイト&マッカイの傘下となる。その後もマッケンジ一族が経営権を握っており、合併で資本を得たダルモアは、1964年には4基だったスチルを8基に増設し、生産量を大幅に伸ばします。
  • 2007年 インドのユナイテッド・ブリュワリーズ・グループが蒸溜所を買収する。マッケンジー家も経営権から離れることになった。
  • 2014年 フィリピンのエンペラードール社(Emperador Inc)に買収され、現在に至る。

経営者こそ変わったものの、現在も伝統的製法と味わいは保たれ、シングルモルトやホワイト&マッカイを支えるキーモルトとしても愛され続けています。長年に渡って12 年のシングルモルトに限定されていたのですが、近年では15年や18年、25年や、年齢表記のない高級品など範囲が拡大しています。

結論。ダルモアはウイスキー一筋 180年以上。老舗中の老舗です。

ダルモアの製法

ダルモアの蒸溜所は24時間 年中無休で稼働しています。交代勤務で回しているそうです。生産量は年間420万リットル。使われる大麦はコンチェルトとクロニクルという品種です。ピートと呼ばれる「泥炭」で炊いていないので(ノンピートと呼ばれる製法)、スモーキーな香りやクセがほぼありません。そのためウイスキー初心者でも比較的飲みやすく仕上がっています。2011年まではピートで炊かれた麦も使用されていましたが、あくまでもブレンデッド用のものであり、シングルモルトでは使用されていませんでした。

麦芽の糖化するための仕込み槽(おけ)はステンレス製で、中に固定された熊手のようなものでかき混ぜられます。仕込み水にはアルネス川の水を使用し、発酵槽はオレゴンパインの木でできたものが4基。使用している蒸留器(ポットスチル)は初溜釜が4基、再溜釜が4基で、合計8基。初溜釜はランタン・ヘッド型と呼ばれるタイプですが、再溜釜は首の部分から上に行くほど広がっているチューリップのような特徴的な形をしています。

これは再溜釜の首のあたりに冷却装置(ウォータージャケット)を取り付けているためです。冷却装置はシリンダーの周囲に取り付けられた仕様で、管内に冷却水を走らせることで温度調整を行い、過熱を防止しています。雑味や油分を多く含んだ重たい蒸気を還流させ、釜に戻してまた蒸溜させる。といったことを繰り返すことで不純物が取り除かれ、ダルモア特有のクリアで豊かな風味が生まれるのです。 スコットランドでは多くの蒸溜所がバーボン樽やシェリー樽を使い熟成を行いますが、ダルモア蒸溜所ではマディラワインやマルサラワイン、ポートワインの樽など、さまざまなワイン樽を使い、原酒の風味にさらにリッチな変化を与えています。またシェリー樽に関しては特別なこだわりを持っており、シェリー酒の名門「ゴンザレス・ビアス社」から樽の提供を受けています。

中には甘口シェリー酒で使用した30年ものの熟成樽もあるそうです。このようなこだわりの樽を使用することでフルーティな香りと甘みと柔らかい口当たりで、クセの無い飲みやすい仕上がりになっています。

ダルモアの水は、蒸留所近くのアルネスの町を流れるアヴェロン川の水を使っています。川の水はノーザンハイランドの中心部にある近くのモリー湖から流れています。またダルモアでは2種類の樽、アメリカン・ホワイト・オークのバーボン樽と、ゴンザレス・ビアスの特別な熟成シェリー樽が使われています。各シェリーカスクは、マスターディスティラーのリチャード・パターソンによって厳選されています。

また、ダルモア蒸溜所には1860年代から書き続けられている日報が残されており、テイスティング結果や日々の活動、取引等の情報が綴られているそうです。ダルモア蒸溜所の歴史資料館を訪れた際、お好きな人はどうぞ触れて見てはどうでしょうか。私もダルモア蒸留所のマメな空気感をぜひ味わってみたいと思います。なお、2023年現在、敷地内を改装中のため見学できません。2024年に再開予定です。結論、ノンピート(泥炭の香り付けをしない製法)なのでクセがなく、ウイスキー初心者でも比較的飲みやすい仕上がりになっています。樽には相当なこだわりがあり、高級なものが2種類厳選されています。

ダルモアのロゴ・鹿のマーク

ダルモアのボトルには、牡鹿のレリーフが施されています。このレリーフは後のオーナーであるマッケンジー氏の祖先が狩猟中、牡鹿の角で怪我をしたスコットランド国王のアレクサンダー3世を救ったことで、その御礼として牡鹿を模した紋章を与えられたことが由来だそうです。ダルモア蒸溜所のあたりは、昔から鹿狩りが盛んな地域でした。ダルモアの歴史より遡ること1263年、国王アレキサンダー3世が鹿狩りの最中に巨大な牡鹿に襲われます。後にダルモア蒸溜所のオーナーとなるマッケンジー家の祖先、コリン・オブ・キンテールという人物によって、国王の命は救われました。勇気ある行動を認められたマッケンジーの一族は、国王から王家の紋章である牡鹿を使える権利を与えられます。1867年になって、マッケンジー兄弟がダルモア蒸留所の所有者になったとき使用されたものが、現在のダルモア牡鹿のアイコンとなったのです。ちなみに牡鹿とは、オス鹿のことです。みなさん読めましたか。僕は読めませんでした。これを機会に覚えてしまいましょう。牡はオス、牝はメスです。ダルモアのロゴはオス鹿です。かつての国王があやうく我が家の紋章でもある牡鹿に殺されるところでしたので、もしかしたら歴史が変わっていたのかもしれませんね。今や、鹿のマークのスコッチ・ウイスキーとしてダルモアは有名です。

驚きの落札価格

  • 2005 年 4 月 15 日、62 歳のダルモアのボトルがサリー州バグショットのペニーヒル パーク ホテルのアスコット バーのバー マネージャーであるデニス バルテによって 32,000 ポンドで売却されました。
  • ブレンドは、1868 年、1878 年、1922 年、1926 年、1939 年からの 5 つの樽の混合でした。12 本のボトルのみが生産されました。[9]、2010年、蒸留所はダルモアトリニタスの生産を完了しました。これは、3 本しか生産されなかったことからそう呼ばれています。最初の 2 本はそれぞれ 100,000 ポンドで販売されました。蒸留所のウェブサイトによると、最後のボトルは2011 年にロンドンのハロッズで 120,000 ポンドで販売されました。
  • 2013 年、ザ ダルモアはマスター ディスティラーのリチャード パターソンに敬意を表して、パターソン コレクションを作成しました。12 本入りのコレクションはハロッズで 987,500 ポンドで販売されました。

ダルモアの種類・ラインナップ

スタンダード・ラインナップ

ダルモアのロゴに纏わるエピソードを元に、2009年「ダルモア 1263キング・アレキサンダー」というボトルが限定リリースされています。

ダルモア18年に関する購入前の注意点、悩みどころ

高額なので、後悔やプレゼントで失敗しないか心配だ。

数あるウイスキーの中でも、万人受けする飲みやすさと高級感を兼ね揃えているため大きな失敗とはなりにくいです。逆を言えば、ピート香やスモーキーといった癖の強いウイスキーを好む人にとっては、少々物足りなさを感じるかもしれません。外観にはかなり高級感があり、化粧箱と呼べるような厚みのあるケースに入っています。定価が崩壊しているため、価格が相手からは分かりにくいです。

ダルモア18年のフリマ購入について

全くおすすめできません。ダルモア18年はアジア圏の富裕層からも人気があり入手困難とされています。つまりターゲットになりやすく、偽物が出回りやすい商品と言えます。信じられないことに、ダルモア18年の空瓶がヤフオクやメルカリで取り引きされています。出品は消されている場合が殆どですが、取引は実在しています。もちろん、取引内容からコレクション目的ではないことが伺うことができます。

ダルモア18年のまとめ

大手モールでの販売価格は、31,650-32,580円(税込)※2023年5月調査。現在では仕入れ値によって変動しています。終売の噂があり、価格は高騰中。品薄で人気も高いため、入手困難なウイスキーになっています。ゴツい外見とは裏腹に、フルーティーで飲みやすく18年の年月感が深く感じられ、誰にでも親しまれやすい風味。見た目のゴージャスさや立体感のあるロゴ、化粧箱とも言える外箱からプレゼントとしても最適です。価格が分かりにくいので、相手に価格バレしないことも利点の一つです。

ダルモア18年

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著者:ウイスキーかつはら
ウイスキーかつはら

1970年生まれ。今年でWeb歴35年。かれこれ、50本以上のWebサイトやアプリやゲームを運用してきたので、いつの間にか、ベテランのWebプランナーと言われるようになりました。
溜まってきたイロハを公開しつつ、実際に自分の店舗で仕入れたウイスキーを中心に紹介しています。
ウイスキーでも飲みながら、ゆっくり見ていってくださいな。末永くよろしくお願いします。

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